技術書典18に出展します!〜グリー技術書典部の7冊目の挑戦〜

こんにちは、グリーエックス株式会社の樋口です。

2025年6月1日(日)に池袋サンシャインシティで開催される技術書典18に、グリーグループの公式部活動「グリー技術書典部」として新刊を作って出展いたします!

2019年の技術書典7での初参加から数えて、今回で7回目の参加となります。継続的な活動を通じて、グリーグループのエンジニアたちの知見を技術コミュニティに還元し続けています。

技術書典とは

技術書典は、エンジニアが技術について執筆した書籍の即売会です。 技術者による技術者のための書籍を中心とした同人誌即売会として、日本最大級の規模を誇ります。

イベントの特徴

  • 多様な技術分野: プログラミング、インフラ、AI・機械学習、データサイエンス、ゲーム開発、デザインなど幅広い技術領域をカバー
  • 実践的な内容: 現場で培われた実務経験や技術的な知見を共有する書籍が中心
  • コミュニティとの交流: 著者と読者が直接交流できる貴重な機会
  • 最新技術の発信: 商業出版では取り上げられにくい最新技術やニッチな分野の情報も豊富

イベントの規模と影響

技術書典は年2回(春・秋)開催され、技術書典18の想定規模は以下のように想定されています。

  • 出展数: 450サークル
  • 来場者数: オンライン10,000人、オフライン3,000人
  • 頒布書籍数: 数百冊の技術書が一堂に会する
  • 開催場所: 池袋サンシャインシティ展示ホール(物理開催)+ オンライン(デジタル版)

このイベントは、技術系の同人誌即売会として世界最大級の規模を誇り、日本の技術コミュニティにおける重要な知識共有の場として位置づけられています。

参加者の特徴

技術書典には、ソフトウェアエンジニア、インフラエンジニア、データサイエンティスト、研究者、学生など、様々なバックグラウンドを持つ技術者が参加します。 個人サークルから企業ブースまで、多様な出展者が集まることで、技術コミュニティ全体の知識共有の場として機能しています。

参加者の多くは以下のような目的でイベントに参加しています。

  • 最新技術の情報収集: 商業出版では得られない最先端の技術情報の入手
  • 実践的な知見の獲得: 現場で培われた実務ノウハウやベストプラクティスの学習
  • 技術者同士のネットワーキング: 同じ技術領域に興味を持つエンジニアとの交流
  • コミュニティへの貢献: 自身の知見を技術書として発信し、コミュニティに還元

今回の新刊について

書籍情報

  • タイトル: グリー技術書典部誌 2025年春号
  • 発行日: 2025年6月1日
  • 執筆者: 9名のグリーグループエンジニア
  • 頒布場所: 技術書典18 @池袋サンシャインシティ展示ホール

収録内容

今回の合同誌では、以下のような多様なトピックを取り扱っています。 各章は、実際のプロダクト開発や運用の現場で得られた知見をもとに執筆されており、理論だけでなく実践的な内容を重視しています。

最新AI技術とその活用

  • 2025年のAIについて考える: ChatGPTが登場から2年以上が経過し、大きく変化したAI/LLM業界の最新動向やビジネスへの活用方法を解説します。主要モデル(ChatGPT、Claude、Gemini、Amazon Nova)の進化や市場感について考察します。
  • ADK x マルチエージェント: レストランコンシェルジュAIエージェント実装: Google Agent Development Kit (ADK)を活用した複数のAIエージェントが連携するシステム開発の実践例を詳しく解説します。マルチエージェントアーキテクチャの設計から実装方法までを学べます。
  • Figma MCP Server x VS Code: Next.jsプロジェクトにFigmaデザインを適用する方法: FigmaのModel Context Protocol (MCP) ServerとGitHub Copilotを組み合わせ、AIを活用してデザインをコードに効率的に落とし込む最新手法を紹介します。

Web開発の最新プラクティス

  • ミニマリストアプローチで Next.js ブログを作ってみよう: 「できることが多すぎる」Next.jsを最小限の依存ライブラリでシンプルに使いこなすためのベストプラクティスを紹介。Next.js 15、MDX、shadcn/ui、Tailwind CSSを用いたブログテンプレートの設計と実装を解説します。

DevOps・インフラストラクチャ

  • YAML上でLispが書けちゃうツールを作ってみた話: Kubernetes環境などでのYAMLファイル管理に新しいアプローチを提案。YAMLの中でLispのようなコードが書けるツール「yisp」の設計と活用方法について解説します。
  • イテレーティブなローカル環境の構成管理方法の検討: 個人の開発環境の構成管理における課題と、効率的な解決方法を検討。環境差異によるトラブルを減らし、開発スピードを向上させるアプローチを提案します。

コード品質・開発手法

  • Git のコミットログはソフトウェアアーキテクチャを考えるヒントになりうるか: Git Query Language (GQL)とjqを用いてコミットログを分析し、単一責任原則(SRP)の観点からソフトウェアアーキテクチャの改善点を発見する手法を紹介します。
  • 業務駆動開発のふりかえりとこれから: 「業務でわからないことを個人開発でなんとなくわかるようにする」という独自の学習アプローチ「業務駆動開発」の実践と効果について共有します。

セキュリティ・プラットフォーム

  • DeviceCheck(iOS)やPlay Integrity API(Android)は活用できるか?: スマホアプリの真正性検証APIの活用方法と限界について解説。改造アプリや不正な利用を検知するためのプラットフォームAPIの実践的な使い方を紹介します。

組織マネジメント

  • チームトポロジーは開発組織以外でも通用するのか: ソフトウェア開発組織向けの「チームトポロジー」理論をバックオフィス組織に適用した実践記録。開発以外の組織にも適用できる普遍的な組織設計の考え方について考察します。

グリー技術書典部の歩み

グリー技術書典部は、グリーグループの公式部活動として2019年に発足しました。 「技術的なノウハウを持ち寄り、合同誌を制作して技術書典で頒布する」という目的のもと、これまで以下のような活動を続けてきました。

過去の実績

  • 2019年: 技術書典7で初参加
  • 2020年〜2024年: 継続的に新刊を発行(計6冊)
  • 2025年: 今回で7冊目の新刊

部活動の特徴

  • グリーグループ全体から有志のエンジニアが参加
  • 多様な専門分野のエンジニアが集結
  • 定期的な新刊発行を目標に活動

技術書典18での出展について

イベント詳細

  • イベント名: 技術書典18
  • 日時: 2025年6月1日(日) 11:00-17:00
  • 会場: 池袋サンシャインシティ展示ホール
  • ブース: グリー技術書典部ブース(こ01)

当日の予定

技術書典当日は、執筆者数名がブースに常駐し、来場者の皆様との技術談話や質疑応答を行う予定です。書籍に関するご質問はもちろん、技術的な議論や情報交換も大歓迎です!

読者の皆様へのメッセージ

この技術書は、実際のプロダクト開発の現場で直面した課題と、それを解決するために試行錯誤した過程、そして得られた学びを共有することを重視しています。

特に以下のような方々にお読みいただきたいと考えています。

  • 最新のAI技術とその実装方法を学びたいエンジニア
  • Next.jsなどのモダンなWeb開発フレームワークの効率的な活用法を知りたい方
  • Kubernetesなどのインフラ構成管理に悩みを持つDevOps担当者
  • ソフトウェア設計や品質向上に関心のあるデベロッパー
  • 技術組織の設計やマネジメントに携わる方
  • 幅広い技術トピックに触れて視野を広げたいIT技術者

私たちの経験が、皆様の技術的な挑戦の一助となれば幸いです。

おわりに

グリー技術書典部は、技術書典という素晴らしいイベントを通じて、技術コミュニティとの交流を深めてきました。 今回の技術書典18でも、多くの技術者の皆様との出会いと学びの機会を楽しみにしています。

ブースでお会いできる皆様、ぜひお気軽にお声がけください。 技術談話や情報交換を通じて、お互いの知見を深められれば幸いです。

技術書典18でお会いしましょう!

グリーグループのグリーエックス株式会社で、ソフトウェア開発に従事。広告システム開発、GREE Platformの立ち上げ、不正利用対策、チャットアプリ開発、メディア開発を経て2025年2月より現職。好きなサウナ施設は、鶯谷のサウナセンター。